縮毛矯正の仕上がりを左右する「アイロン操作」の重
縮毛矯正というと、
「どんな薬剤を使っているのか?」
を気にされる方が多いと思います。
もちろん薬剤選定はとても重要です。
ただ、僕が縮毛矯正で同じくらい大切にしているのが、薬剤を流した後のアイロン操作です。
実は同じ薬剤を使っていても、アイロンの入れ方によって、クセの伸び方や質感、髪への負担は変わります。
僕が普段どんなことを考えながらアイロンをしているのか、少し専門的にご紹介します。
縮毛矯正のアイロンは「ただ真っ直ぐにする工程」ではない
縮毛矯正では、最初の薬剤によって髪内部の結合に働きかけ、髪を動かしやすい状態にします。
その状態から髪を整え、アイロンによる熱を加え、最後の薬剤によって形を安定させていきます。
そのためアイロンは、単純に表面を真っ直ぐにするためだけの工程ではありません。
薬剤で変化させた髪を、どのような状態に整えて固定していくのか。
仕上がりを左右する非常に重要な工程だと考えています。
【約5mmの細かいスライスでアイロンする理由】
僕の縮毛矯正では、基本的に約5mmという細かいスライスで髪を取ってアイロンを入れていきます。
かなり細かいため、当然時間はかかります。
それでも細かくする理由のひとつが、熱をできるだけ均一に伝えるためです。
一度に厚い毛束を取ってアイロンをすると、プレートに近い表面と毛束の内部では熱の伝わり方に差が出やすくなります。
そこでクセを伸ばそうとして、必要以上に高い温度にしたり、何度もアイロンを通したりすれば、余計な負担につながる可能性があります。
細かくスライスを取ることで、一度に挟む髪の量を減らし、狙った熱をより均一に伝えやすくする。
僕は「強い熱で無理に伸ばす」のではなく、「必要な熱を丁寧に届ける」というイメージで施術しています。
【アイロン温度は高ければ良いわけではありません】
クセが強いから高温。
ダメージしているから低温。
一見分かりやすい考え方ですが、実際の縮毛矯正はもう少し複雑です。
髪の太さ、クセの種類、薬剤の反応、カラーや縮毛矯正の履歴、残っている水分量などによって、適切なアイロン操作は変わります。
そのため僕は「○○℃なら大丈夫」という考え方ではなく、そのときの髪の状態に対して、どのくらいの熱が必要なのかを見ています。
必要以上の熱を加えないことも、長く縮毛矯正を続けていくうえでは大切です。
【温度だけでなく「水分」と「スピード」も考える】
もう少し専門的な話をすると、アイロン施術では温度だけを見ているわけではありません。
重要なのが、アイロン前に髪にどの程度水分が残っているかということです。
髪に残っている水分量によって、アイロンを入れたときの熱の伝わり方は変わります。
さらに、
どのくらいのスピードでアイロンを動かすのか。
何回スルーするのか。
どのくらいの圧をかけるのか。
これらを組み合わせて考える必要があります。
つまり、
「180℃でアイロンしたから強い」「160℃だから優しい」という単純な話ではないということです。
温度・水分・圧・スピード・スルー回数。
これらを髪の状態に合わせて調整することが重要だと考えています。
【引っ張ればクセが伸びるわけでもありません】
もうひとつ意識しているのが、アイロン時のテンション(髪を引っ張る力)です。
クセをしっかり伸ばそうとすると、強く引っ張りながらアイロンをしたくなります。
しかし、必要以上のテンションをかければいいわけではありません。
髪の状態を確認しながら、必要な範囲でテンションをコントロールし、熱と組み合わせて整えていきます。
特に顔まわりや毛先などは、根元と同じような感覚で施術するとは限りません。
僕は髪全体を同じ条件でアイロンするのではなく、部位やダメージ履歴によってアイロン操作そのものを変えることを大切にしています。
【自然な縮毛矯正は「細かい調整」の積み重ね】
縮毛矯正には、分かりやすい派手な技術があるわけではありません。
薬剤をどう選ぶか。
どこまで薬剤を反応させるか。
どのくらいのスライスでアイロンするか。
温度をどうするか。
水分をどの程度残すか。
どのくらいのスピード・圧・テンションでアイロンを入れるか。
こうした細かな判断の積み重ねが、最終的な仕上がりにつながります。
僕が目指しているのは、単純にクセが真っ直ぐになった髪ではありません。
自然で柔らかく、乾かすだけでもまとまりやすいストレート。
そして、その日だけ綺麗なのではなく、数ヶ月後もできるだけ扱いやすい状態が続くこと。
そのために、薬剤選定だけでなく、アイロン操作の細かな部分まで大切にしています。
縮毛矯正は、同じ薬剤・同じ温度で全員に同じ施術をすればいい技術ではありません。
一人ひとりの髪を見ながら、必要な薬剤と必要な熱を見極める。
僕にとってアイロン操作は、縮毛矯正の仕上がりを決めるための重要な技術のひとつです。
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